「あの、私……紗和……」


「ああ、そうだね。隣の部屋で寝てる紗和ちゃんが気になるよね。だから声抑えてね」


 なっ………
 ち、違………

 真っ暗の部屋の中、カチャカチャと何かを外す音が聞こえる。


 それはすぐに分かった。


 ズボンのベルトだ………
 ベルトを軽く緩めると、悠一さんは上の服を捲りあげて自分が着てる服を脱ぎ捨てた。


 上半身裸の状態で見下される。


 …………コワイ。


「私、初めてで………」


 違う。本当は違う事が言いたいのに、今からするであろう行為が予測できるから違う言葉が出てくる。


「うん、だから。今日『初めて』をくれる約束だったよね?」


 …………そんな。


 恐怖でガクガク震える。できるだけ体全体に力を入れて抵抗したつもりだったのに、それも意味はなく、アッサリ脱がされてしまった。


 そして、ゆっくり抱きしめられる。



「……………ヤバ……思ってた通り……触れただけでコレって。沙羅ちゃん、俺たちエグいくらい相性良いと思うよ」