ひたすら泣いた。

我慢していた分、たくさんの涙を流した。

きっと…悲しいから。



1人になって、やっと実感が湧いたんだ…
リョウマくんが、いなくなるということに。



日付も変わり…
今日はクリスマスイブだ。



今年も、寂しいクリスマスを過ごすんだ。

アタシはバッグの中に潜んだままになっているペアマグカップを取り出した。

使うことは、もうなくなってしまった…。



それを見つめながら、また涙を流した。



ピンポーン♪♪♪

インターホンが鳴る。



「こんな時間に来るの…あいつしかいないじゃん。」

誰が訪ねて来たかなんて分かっている。

同じような時間に。

いつも。



今日は、扉は空けない。