「ね、起こしに行こっか?」 沙妃がイタズラな笑みを浮かべる。 「でも、皇部屋に入られるの好きじゃないよ?」 ちっちゃい頃、無断で入るとよく怒られた。 今でも無断で入ると怒るもん。 「大丈夫、大丈夫! 行くよっ姫ッ!!」 「えぇ!?」 そう言って私の腕を引き皇の部屋に向かう。 強引だなって思うけど。 沙妃はいつも元気で。 私には無いものをいっぱい持ってるんだ。