これ以上顔が近づかないように前だけに神経を使っていたから、 横に引っ張るのはそんなに大変じゃなかったと思う。 気がつけば私の右の二の腕は皇に握られていて。 私の二の腕丸々一本を普通に片手で握ってる。 皇の手って大きいんだなぁ…。 まぁ、私より大きいし当然と言えば当然? でも私の二の腕丸々一本だよ? ふむ。 やっぱりおっきいんだろうなぁ。 なんて思ってると 「姫架に近づくな」 って皇が先生を睨みながら言う。 「で?」 先生はそんなの気にしない、 といった感じで不適な笑みを浮かべている。