「早瀬くん?」


「なに」


「ごめんなさい!」

街灯の光が、寂しく私を照らす。


「もう…迷惑かけないから」


「無理だろ」


「んえ?」


「お前が迷惑かけないなんて、無理だよ」

私の頭に手を置きながらそう言う早瀬くん。


「帰るぞ」     


「うん」

そう前を歩く早瀬くんが好き。

だいすき。


「ありがとう」

暗くて冷たい空気に吸い取われた言葉。


「大好き」



3年前と、今。

変わらない片思いだけど…。

少しだけ、近づいたような気がするよ。