「え?…うん」
もちろん、言うわけないよ。
そのまま1つ溜息をして歩き出してしまう早瀬くん。
はぁ、一緒に通えると思ったのに〜。
そのまま大好きな彼の背中を押して追いかけていると、少し歩いたところで大通りに来た。
すると、不意にパッと足を止めて私を待ってくれる早瀬くん。
こ、こんどこそ私を…待っててくれてる⁇
優しいとこもあるんじゃん‼︎
満面の笑みでルンルンと早瀬くんのところへ向かう。
「もしかして、待っててくれたの?」
「あぁ」
「え、ありがとう!」
う、嬉しすぎる‼︎
「先歩けよ」
「んえ?」
「お前の短い足だと俺に合わねえ」
「んな、」
頂点まで舞い上がった私の気持ちを、平気で地下まで沈めてくれる。
こ、この人って人は、
本物の冷血男だー!!!!



