素直にさせないで





『で・・・。結局一緒にご飯も食べたの?』

家に帰ったのは、もう7時だった。
案内してくれたお礼にって一緒にハンバーガーを食べて、話は盛り上がってマックで英語まで教えて貰ったり…と、経緯を途中で気を効かせた瑠菜に電話で報告をした。

「ほどよい大人の男って言うの?凄いフィーリングも合うし、クラスのぎゃあぎゃあ騒ぐ子供とは全然違う。思ったの。私、こういうグローバルでレディーファーストな人が好きなんだって…」
目を輝かせてキラキラしながら私はうっとりと今日の人生初デートを脳内でフラッシュバックする。

『そう?その人軽くない・・?』
「フッカルなんだよ!アメリカに数年前まで住んでたらしいから、コミュニケーションが豊かなの!」

『まぁいいけど・・・湊じゃなかったの?』

「湊?あー、まぁ、不破(ばか)がいる以上近づけないし脈ないしさ。」
『諦め早っ・・・・。でもそのハーフボーイは試合でこっちに来てるだけでもう会えないし、不毛じゃない?』
「それがね、LINE交換したの♡明日の試合終わったら会う約束したんだ!遠距離くらいがちょうどいいよ!勉強の邪魔にもならないしね!」