記憶の奥の怪異

「俺の酒を吐こうとは.......いい度胸じゃねぇか桂.......」

ニヤッと笑った後、坂本みたく背中をバシバシ叩き始めた。

「馬鹿かお前ら!?そんなことしたら余計に....」

続くはずだった俺の言葉は、桂の消え入りそうな声によってかき消された。

「も、もう.......無理..........」

と、言った直後に桂が駆け出したかと思うと.......


「おぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

「「「!!?」」」

桂の嘔吐音と一緒に叫び声が聞こえた。