記憶の奥の怪異

「おーい坂本〜!!なんでそんなとこにいてんだよ!酒持ってきてくれって頼んだだろ?」

今度は坂本の後ろから高杉が出てきた。

「あぁすまんのぉ高杉さん、部屋を間違えてしまってな」

坂本の背後から高杉が顔を覗かせ、俺たちの顔をジロジロ見る。

「てめぇら何で通夜した後みたいな顔で酒呑んでんだよ」

そう言い放った高杉から酒の匂いが.......

(こいつ....酒臭ぇ.......)

絶対こいつ銚子4本は呑んだぞ.......

さっきまで菓子の匂いが充満していた部屋に酒の匂いも混じって部屋が凄い匂いになった。

「もっと呑めよてめぇら!!」

「ちょっ、高杉さん!?」

そう言い放った高杉は、坂本の服の胸ぐらを掴んで坂本に一升瓶の酒を流し込んだ。

その場にいた全員が引いたのは.......まあ、言うまでもない。