ねえ神様
僕に力をください
時を戻してある子を助けるために
短冊の願い事は
いつももう一度あの世界をやり直したいと書く
そんなこと書いたってなにも変わりはしないのに
なにもしないと思い出す
神様が決めた残酷な運命(さだめ)
目の前が真っ赤に染まるあの日の病院
あの子は助からない命で
無力な僕は見ることしかできなくて
恨んで恨んでそれでもたりなくて
いつしか光を望むことさえやめていた
毎日が当たり前に過ぎる中で
死への道が近づいていく
無力な僕はもういらない
ならこの世界から脱獄しよう
その瞬間(とき)あの子の声が胸に響いて
「私の分まで生きて」と叫んだ
つらくてもどんなにつらくても
これは彼女からの罰なのだろう