「あの……さっき上るのを手伝ってくれた人……って」 「俺……? に、用?」 一瞬、沈黙があった。 「あ、ああ……! そうだったんですね、ごめんなさい」 「ああ、うん、そう」と、彼もまた戸惑った。 「さっきは手伝ってくれてありがとうございました。助かりました、本当に」 私がお礼を言うと、 「旭(あさひ)、だっけ? 名前」 何故か名前を尋ねられた。