そんなことがあったのか。そしてどうして自室にいたのか? 凛上は私のことを捜していたと言っていたけど、その時に自室に行ったのだろうか? まあ、なんでもいいんだけども。 エレベーターの前に立って上の階を指すボタンを押す。 「まあ、もう時間もないし。監視でもしてない限りは気づかないとは思う」 「監視してるかもだけど、30分ぐらいどうにかなるんじゃないかな」 「だよな」 レッドカーペットを踏みしめるこの感覚ももう慣れてしまった。それでもしばらくずっと歩きっぱなしで、足がかなり痛くて。