「え? じゃあ、どうしたらいいの?」




名木田は顔面蒼白だった。

もう助からないんじゃないか。まだ何も分からないうちから、私はそんなことを考えてしまっている。


さっきまで助けようと思っていたんだよ。でも、もし助けようと思ったら、やっぱり、私達が危険をおかさなければならないんでしょう?

助けようとして死んでしまったら……?



「名木田、中入れるか?」

「え、いや……」

凛上の問いかけに、名木田は言葉を詰まらせた。でも、



「俺一人じゃ無理かもしれないけどさ。凛上、ついてきてくれたら」


すぐに訂正するように、焦ったようにそう言った。でも凛上の答えは、予想外のもので。