「無事で、よかったっす」


そう言う上原くんにもう一度お礼を告げて、コテージに帰った。


「蘭!ごめん!」


コテージでは、今にも泣き出しそうななのちゃんがぎゅうって抱きしめてくれた。


「大丈夫、だよ?」


「ごめんね、ごめんね」


何度も謝るなのちゃんをなだめると、上原くんの話をしてくれる。


「上原くんにね、蘭は?って聞かれて、いなくなっちゃったって言ったら、私の話なんか聞かずに走って森の中に戻って行っちゃって……」


上原くん、そんなに心配してくれたんだ。


「全然帰ってこなくて、一旦コテージに帰ってきたんだけど。そんなに長い時間探してたんだね」


そんな話を聞いて、ますます顔が赤くなる。


もう、だめ。


気づかないフリなんてできない。


私、上原くんが好き。