「今朝、いつもより、体調悪くて」


眠るかなと思って、静かにしようと思ったけど、上原くんは話し出した。


「でも、熱がある感じもなかったから、時間通りに行って、楽しくて体調悪いことなんて忘れてて、帰るって思ったら、一気に体調悪くなって」


今朝から……。


私、なんで気づかなかったんだろう……。


「ごめん」



上原くんに謝られて、私も申し訳なさでいっぱいになる。


「カッコ悪いな、こんな迷惑かけて」


「ごめん、上原くん。気づか、なくて……」


そう言うと、上原くんが僅かに頭を上げたのが分かった。


「蘭のせいじゃない。俺が、自己管理できてなかったから」


熱のせいか、今日の上原くんはよく話す。


でも、話すたびに苦しそう。


「家、どこ?送って、行くよ」