Sourire✧

「瑠海!」

かすかに、呼んだ声が聞こえてくる。

「瑠海!」

誰かに呼ばれているような気がして、目がハット覚める。

「ん?颯音?」

少し慌てた様子をしている颯音。

「もう時間ヤバい!」

「奏さんが、8時に生徒会室。て、言ってた!」

そんなに急いでるけど、今、何時だろう?

スマホを手に取って見てみると、

「え、もう、7:45!?」

「だから、ヤバいって!」

朝ご飯は食べず、一旦準備だけして学校に向かった。

「はぁ、はぁ」

無事に、2分前に生徒会室前にたどり着いて、息を整える。

ーガチャ

またこの前と同じように、フワッと甘い匂いが舞う。

「コイツが、桜乃 瑠海か。」

低いトーンの声が生徒会室に響く。

響さんに見下されているような気がして、私の心が凍る。

「響、辞めろ。怖がってるだろ。」

奏さんが軽く響さんにチョップして怒ってくれる。

「どうせ、演技だろ。」

私を冷たい眼差しで見つめて響さんが言う。

何が?

私はなんの演技をしてるの…?

中学時代の頃が蘇ってくる。

あの頃は、ありのままの私で生活してただけなのに。

私の胸が苦しい。て、叫びたがる。

私の思考回路を戻したくて、頭をかかえてしまう。

「えっと…、桜乃さん?」

心配そうな顔で見つめてくる奏さんに、はっと元の私に戻る。

「ごめんなさい、なんでもないんです。」

「ほらな。」

響さんの一言一言が私の胸にグサリ、グサリと刺さっていく。