だけど客観的に見たら、私の恋がいかに無謀か浮き彫りになる。

あそこまで私のこと毛嫌いしてるのに好きになってくれるはずない。

分かってるからいつか踏ん切りをつけないといけないのに、それができない。

それはきっと、荒瀬のせいが快がああなってしまったから。

そう思うと余計、私だけが幸せなんて不公正な気がする。


「永遠、だいじょぶ?ほら甘いものでも食べて元気だして」

「ありがと、大丈夫だよ」


いけない、唯の前なのに暗い顔しちゃった。

慌てて笑顔で返事して、用意してくれたケーキに手を伸ばす。

甘くておいしくて幸せな気持ちになって「おいしい」と声が出た。


快に対する感情はこれに似ている。

快といた時は甘くて幸せな日々だったからそれを未だに求めてるんだ。
それは私の妄想に過ぎないのに。

……もうこんな不毛なこと、やめようかな。

快が抱えていた苦悩を考えたら連絡なんてできなくて、ただ月日だけが過ぎていった。