「これまでのこと、許して欲しいなんて都合のいいこと言わない。
だけどこれだけ知っていてほしい」

「えっ」

「俺、永遠が好きで仕方なかったんだ。
永遠は俺にとっての希望の光だ。
眩しくて綺麗で輝いていて……そばにいるのが苦しかった」



別れ話?そんなのやだよ。

悪い方向にしか考えられなくてすでに泣きそう。



「だけど俺はもう、二度と永遠の前から逃げたりしない。
俺、これからは永遠の隣にいてもいいかな」



けれど、快の口から出てきた言葉は見当違いだった。

なにそれ、いいに決まってるよ。

私はずっと快が好きだったんだから。



「当たり前でしょ……」



涙ぐむ私にはその言葉を声にするのが精一杯で。

それでも快には伝わったみたいで強く抱きしめてきた。

これまでの苦しみからやっと解放されて、私は子どもみたいに泣きじゃくった。



「よかったな、永遠」



ふと聞こえてきたお父さんの声。

快に決意させてくれたのはお父さんの助言なのかな。

とりあえず、快の後ろでお父さんが涙ぐんでいたことは内緒にしてあげよう。