狼姫と野獣

「大丈夫、望月もあの娘もバカじゃねえから。
おい刹那、憶測でものを言うな」

「俺だって心配なのになんで怒られんの!?」

「お前も不安か。仕方ねえな、ハグしてやろう」

「やなこった!」

「はいはい、お前は通常運転でよかったよ」



お父さんは私を安心させるようにいつも通り刹那に接する。

顔を上げるとお父さんは笑った。



「先程望月がご丁寧に電話を寄越しやがってな。
そっちに梟の案に乗っただけだから俺は悪くないだと。
相変わらず白々しい男だ」

「えっと、どういうこと?」

「琥珀の命の保証はするってよ。だから絆をそっちに向かわせたんだ」

「……なんだ」



笑う余裕なんてあるの?そう思っていたらお父さんは現状について教えてくれた。

安心した肩に力が抜ける。

深くため息をついたら「永遠は優しいな」と頭を撫でてくれた。