「……とりあえず、考えとけよ」

「何を?」

「何食いたいか、なるべくリクエストに答えるから」



高望みはよくない、そう思ったのに快は提案を受け入れてくれた。

聞き入れてくれるだけでこんなに嬉しいなんて。

高ぶる気持ちが抑えきれなくて笑った。



「じゃあオムライスね!」

「またオムライス?」

「快の作ったあのオムライスおいしかったから」

「分かった、約束な」



優しく笑う快の姿が何故か懐かしい。

そっか私、ずっとこの笑顔が見たかったんだ。

あの頃と同じようにやっと笑い合えるようになったんだ。

そう思うと少し泣きそうになった。