「イケメンだね、どうやって知り合ったの?」

「ウチのパパがバイクショップのオーナーで、その繋がり〜」



なはは、と笑う唯は幸せそう。

最近ますますかわいくなったと思ったらそういうことだったんだ。

唯のそういう話聞くの初めてだから私まで嬉しい。

……もしかして今まで遠慮させちゃってたのかな。

私がずっと暗い顔してたから言いづらかったのかも。



「すごいね、20歳で店長してるんだ」

「うん、大変だけどやりがいあるって。
ヤンチャしてた頃の人脈あるから割と経営は安定してるみたい」

「へえ、そうなんだ」

「で、そんな人にクリスマスプレゼント何あげたらいいと思う?」



声を落とした唯はすごく真剣な顔をしてる。

彼氏に贈るプレゼント悩んでたんだ、健気でかわいいなあ。



「本人になんとなく聞いてみた?」

「俺はいらないからプレゼントさせてって言われたんだけどもらうばっかは嫌」

「……桐谷に聞いてみようか」

「あ、そーかその手があったじゃん!ごめんけど聞いてもらっていい?」

「いいよ、任せて」



桐谷にメッセージを送るためにスマホを取り出す。

だけど唯が自分のスマホを見て「あー……」って言いながら微妙な顔をしたからやめた。



「どうしたの?」

「リュージくんに今日店来れるかって言われたんだけど……永遠行く?」

「行く、お節介かもしれないけどちゃんと唯を幸せにできる人か見極めないと」

「なはは、決定ね〜」



放課後の予定が決まって楽しみ。

黒帝の元総長か。逆に快の情報得られるかも、なんて現金な私もいた。