狼姫と野獣

「ただい……あー、絆じゃん帰ってきたのかよ。
……あ、琥珀元気〜?」



その時、玄関の扉を開けて刹那が帰ってきた。

久しぶりの再会なのに刹那はケンカ売る気満々。



「ぶっ飛ばすぞ」

「相変わらず安い挑発に乗るよな。そんなんで若頭務まるの?」

「刹那、いい加減だるい」

「え、永遠?……ごめん」



だからケンカが勃発する前に私から一言声をかけることにした。

刹那はちょっぴりシュンとしたけど場の空気が治まったからいいや。



「そんなことよりお兄ちゃんよかったね、やっと唯一の人見つけたんだね」

「……ああ」



唯一の人、って言葉にお兄ちゃんはすごく嬉しそう。

ふふ、こんなお兄ちゃん見るの初めてだから楽しい。

幸せが伝染して私の頬もゆるんだ。