「あっ!力さぁん!また会えましたね」
「猫被りヤバ……」
車が停車するや否や笑顔で運転席に近づく。
桐谷もどっちが本当の自分なの?
ツッコミたくなる気持ちを抑えて車に向かう。
「燈、お前俺のストーカーかよ」
「えへへ、ありがとうございます」
「いや褒めてねェんだわ」
窓を開けた力さんに結構辛辣なこと言われてるのにビクともしない。
やっぱりこの人刹那並に図太い。
「たまたま永遠と会ったんでもしかしたら力さんに会えるかもと思って話がてら待ってたんです」
「OBってだけで俺にしっぽ振ってもいいことねーぞ」
そう言いつつ力さんは鼻をふくらませて嬉しそう。
あーあ、唯がこの場面見たら桐谷のこと殴っちゃうかもなぁ。
そう思いつつ車に乗って窓を開ける。
「桐谷、アイスありがと」
「いーよ、力さんに会えたし」
恋する乙女のような桐谷にふふ、と笑ってさよならを告げる。
発進した車、手元に残るのはじんわり温かくなった心みたいに溶け出したアイス。
封を開けてかじったそれは知っている味のはずなのにいつもよりおいしく感じた。
「猫被りヤバ……」
車が停車するや否や笑顔で運転席に近づく。
桐谷もどっちが本当の自分なの?
ツッコミたくなる気持ちを抑えて車に向かう。
「燈、お前俺のストーカーかよ」
「えへへ、ありがとうございます」
「いや褒めてねェんだわ」
窓を開けた力さんに結構辛辣なこと言われてるのにビクともしない。
やっぱりこの人刹那並に図太い。
「たまたま永遠と会ったんでもしかしたら力さんに会えるかもと思って話がてら待ってたんです」
「OBってだけで俺にしっぽ振ってもいいことねーぞ」
そう言いつつ力さんは鼻をふくらませて嬉しそう。
あーあ、唯がこの場面見たら桐谷のこと殴っちゃうかもなぁ。
そう思いつつ車に乗って窓を開ける。
「桐谷、アイスありがと」
「いーよ、力さんに会えたし」
恋する乙女のような桐谷にふふ、と笑ってさよならを告げる。
発進した車、手元に残るのはじんわり温かくなった心みたいに溶け出したアイス。
封を開けてかじったそれは知っている味のはずなのにいつもよりおいしく感じた。