「なーんの話してんの?」

「あ、刹那。……寝癖すごっ」


家族の団らんに入ってきた刹那は寝起きで芸術的な寝癖をしてる。

目をこすりながらリビングに足を踏み入れ、お父さんがいるのを確認してすごく嫌そうな顔をした。


「昼寝するつもりがもう夜じゃん。父さん帰ってきてるし最悪」

「俺が帰ってきたら不都合か?」

「だって父さんそうやって絶対俺に絡んでくんじゃん!」


小言を呟いた刹那を聞き逃さず立ち上がったお父さん。

刹那は後ずさりして声を上げ、すっかり目が覚めた様子。


「そんなに嫌ならお父さんの揚げ足取らなかったらいいのに」

「同じ顔だから嫌だとか変な意地張るからそうなるんでしょ」

「なんで俺がディスられてんの!?
俺は永遠に話したいことがあったから来たんだって!」


しかし私含め家族は誰も助けに入らずまさに四面楚歌(しめんそか)

家族とは言えちょっと可哀想な状況に。