狼姫と野獣

辺りはすっかり真っ暗になった。

体感では30分くらい過ぎた頃、バイクは大きな建物の立体駐車場に停まった。

快から「降りていいぞ」と声をかけられてその場に降りる。


「ここ、燈の家」

「え、桐谷ってタワマン住みなの!?」

「あいつ親父が金持ちだから」

「そうなんだ」


そう言えば快、桐谷と一緒に住んでるんだっけ。

立体駐車場付きのタワマン暮らしか、すごい豪華。

驚きながらバイクのエンジンを止めた快の後について行く。

地下からエレベーターに乗って止まったのはなんと最上階。


「おかえり快〜、腹減ったからあれ作って……」


広い玄関に足を踏み入れると半裸の桐谷が立っていた。

髪濡れてるし肩からタオルかけてるからお風呂上がり、かな。


「永遠じゃん!」


桐谷は耳がキーン、となるくらいの大声を上げた。