K氏のクリスマス

 家族で祝うはずだったクリスマスは重苦しい沈黙の中で過ぎて行き、大晦日もイースターも、喜ばしい春も輝かしい夏も暮なずむ秋も凍える冬も、悲しみや絶望すら、ぼろぼろに朽ち果てた彼の世界には存在しなかった。