生涯独身だった先生。きっと尾崎之彦のことが忘れられなかったのだと思う。そしてわたしのことを自分の子供のように思ってくれた。だから、この青く輝く石を託した。大事な人への大事な贈物として。

 いつかわたしに子供が生まれたら、いつかその子にこの石を託そう。

 そしてクリスマスには、おとぎ話を聞かせてあげよう。そう。こんな物語を・・・。

"ある大きな街に、優しい男の子が住んでいました。クリスマスが近づいた街は、色とりどりのイルミネーションが街のいたるところに飾られて・・・"



ーFinー