そこには頬杖をついた親友の呆れ顔。

紅亜(くれあ)~見捨てないでよ~……」

私の前の席に座って、悠然と足を組む彼女は中学生からの親友・宮野(みやの)紅亜(くれあ)

「はぁ……あんたね……」

ピンク味のあるロングヘアの巻き髪をスッと耳にかけながら、今度は呆れのため息。

「見捨てるも何も、そんなんで授業受けるより、保健室で休んでる方がマシなんじゃないって提案でしょーが」

うぅ……。

姉御肌でキレイなお姉さん的存在の紅亜は時として、こんな風にお母さんみたいになる時もある。

サバサバしてる分、怒らせると一段と怖い……。

「ほら、」