「――なるほど、大臣の差別的な発言を耳にしてお心を痛めていらっしゃったのですね。ここだけの話、地方創生大臣の行き過ぎた獣人至上主義に辟易している者は多いですわ。私の父も大臣の差別的な発言は記録するのが辛いと常々こぼしておりますもの」
談話室でひとしきり話を聞き終えたサリーは、眉間に皺を寄せてこんなふうに答えた。
ちなみにサリーの父親は皇宮秘書官で、たしか今は議会の議事録作成を担当していたはずだ。なるほど、大臣の暴言を漏らさず認めていくのが仕事とあっては、その心痛はいかばかりか。
「それにこう言ってはなんですが、あのボソボソの虎耳と毛抜けで斑になったヨレヨレの尻尾に一体どれだけの価値があると思っているのでしょう。……『そんな虎耳や尻尾は、早々に朽ち落ちてしまうがいい!』と、私は常々思っておりますわ」
サリーは柔和な笑みで、身震いるような恐ろしい発言をする。
しかし、その内容には激しく同意だ!
「本当だよ。いっそ自慢の耳にノミでもくっ付いてしまえばいいのに。あっという間にノミたちの極上の住処になるだろうさ」
談話室でひとしきり話を聞き終えたサリーは、眉間に皺を寄せてこんなふうに答えた。
ちなみにサリーの父親は皇宮秘書官で、たしか今は議会の議事録作成を担当していたはずだ。なるほど、大臣の暴言を漏らさず認めていくのが仕事とあっては、その心痛はいかばかりか。
「それにこう言ってはなんですが、あのボソボソの虎耳と毛抜けで斑になったヨレヨレの尻尾に一体どれだけの価値があると思っているのでしょう。……『そんな虎耳や尻尾は、早々に朽ち落ちてしまうがいい!』と、私は常々思っておりますわ」
サリーは柔和な笑みで、身震いるような恐ろしい発言をする。
しかし、その内容には激しく同意だ!
「本当だよ。いっそ自慢の耳にノミでもくっ付いてしまえばいいのに。あっという間にノミたちの極上の住処になるだろうさ」



