「はい。件の医師を問い質したところ、皇太后様は離宮から皇宮にやって来た同日に、この医師から政府未承認の違法な睡眠薬を購入しています。ハミル殿下はヴィヴィアンと懇意ですから、おそらく皇太后様にヴィヴィアンをおびき寄せる役を担わされたのでしょう。とにかくふたりはこの薬物によって眠らされ、連れ去られたようです。その後、一昨日になって皇太后様が『前日の投与からまだ目覚めない』とふたりを伴って、駆け込んできたそうです」
「数日間目覚めぬとは尋常でない! それほど強力な薬物など投与して、ふたりの身体に害はないのか!?」
耳にした俺は、思わず叫んでいた。
「もぐりの医師曰く、そこは問題ないとのこと。皇太后様に対しても『薬は副作用を伴うものではなく、たまたま体質や体調との兼ね合いで作用が強くでたのだろう』と説明したそうですが、皇太后様は納得せずに経過観察を求め、結局この日は三名共医師の館で一夜を明かしています。そして一夜明けた昨日、ハミル殿下が特段の後遺症もなく目覚めを迎えたことで皇太后様は納得し、出ていかれたそうです」
「数日間目覚めぬとは尋常でない! それほど強力な薬物など投与して、ふたりの身体に害はないのか!?」
耳にした俺は、思わず叫んでいた。
「もぐりの医師曰く、そこは問題ないとのこと。皇太后様に対しても『薬は副作用を伴うものではなく、たまたま体質や体調との兼ね合いで作用が強くでたのだろう』と説明したそうですが、皇太后様は納得せずに経過観察を求め、結局この日は三名共医師の館で一夜を明かしています。そして一夜明けた昨日、ハミル殿下が特段の後遺症もなく目覚めを迎えたことで皇太后様は納得し、出ていかれたそうです」



