「はい! ……けれど、満場一致とは意外ですね。地方創生大臣や財務大臣は、反対の立場を示していたと思うのですが」
議決を喜ぶ一方で、脳内に疑問符が浮かんだ。
「反対派の筆頭だった地方創生大臣と財務大臣、もう一名強固に反対を表明していた識者は、今日の議会を欠席した。どうやら彼らが事前に会合した際、そこの敷物にノミが付着していたらしい。三名とも耳ノミ症に罹り、虎耳が大変な状況になっているそうだ」
「えっ!? 耳ノミ症ですか!?」
聞かされた瞬間、脳内に三日前にしたサリーとの会話が思い浮かぶ。
っ! 間違いない!! これには十中八九、サリーが関係している――!
思い至れば、スーッと全身の血の気が引いた。
「おい、ヴィヴィアン。お前、顔色が悪いのではないか?」
……本当は、違和感の芽はあの時から感じていた。私は彼女との会話の中で、二回も謎の悪寒に体を戦慄かせていたのだから。
「い、いえ! 耳ノミ症とはあまり多い症例ではないので少し驚いただけです。なんでもありません。それで、三人の症状はどうなんですか?」
議決を喜ぶ一方で、脳内に疑問符が浮かんだ。
「反対派の筆頭だった地方創生大臣と財務大臣、もう一名強固に反対を表明していた識者は、今日の議会を欠席した。どうやら彼らが事前に会合した際、そこの敷物にノミが付着していたらしい。三名とも耳ノミ症に罹り、虎耳が大変な状況になっているそうだ」
「えっ!? 耳ノミ症ですか!?」
聞かされた瞬間、脳内に三日前にしたサリーとの会話が思い浮かぶ。
っ! 間違いない!! これには十中八九、サリーが関係している――!
思い至れば、スーッと全身の血の気が引いた。
「おい、ヴィヴィアン。お前、顔色が悪いのではないか?」
……本当は、違和感の芽はあの時から感じていた。私は彼女との会話の中で、二回も謎の悪寒に体を戦慄かせていたのだから。
「い、いえ! 耳ノミ症とはあまり多い症例ではないので少し驚いただけです。なんでもありません。それで、三人の症状はどうなんですか?」



