聖人は医局からタブレットを持ってきて、
みくるの様子を確認しながら仕事をしていた。


(ガチャ…)
夜中も1時を過ぎた頃、葵が病室に入ってきた。

『聖人、本当にいたんだ……』

『あぁ。熱も下がってきたから大丈夫だよ』

『どういう心境の変化?聖人がこんな事するなんて信じられないけど……院長の娘だから?』

『は?何言ってんだ。医者が患者の事診てたら
おかしいか?』

『普通医者が一晩中患者に付き添わないでしょ…
彼女と、どういう関係なの?』


聖人はここでやっと仕事の手を止め、葵を見た。

『葵に説明しないといけない事か?』

『んぅ……ぅ~ん…』


2人の話し声にみくるが目を覚ましてしまった。