悪女のレッテルを貼られた追放令嬢ですが、最恐陛下の溺愛に捕まりました



 剣を下げ、主君の捜索に乗りだす騎士たちに続いて部屋を出た。

 ベルナルド様の耳は尖っていない。さっき会ったときも酔っ払っている様子はなかったし、ただの人間のはずだが、ルビ草ってヒトにも効きが強いのかしら?

 捜索範囲を広げるため、二手に分かれた。レンテオさんとふたりで一階に降り、辺りを見回す。


「俺は手前からひとつずつ部屋を探すから、エスターちゃんは向こうから確認してくれる?」

「わかりました」


 指示通りに動くと、ふと、窓の外に警察の車のランプが光った。連行されているのは私を襲った二人組だ。ベルナルド様は誰も殺していない。そう悟って、涙が流れそうになる。

 やっぱり、彼は冷酷な獣ではない。早く会って無事を確認したい。


ーーガタン。


 突き当たりの部屋から物音がした。導かれるまま扉を開けるとそこは応接室で、重厚な革のソファに人影が横たわっている。