名前を叫びながら部屋へ入ると、シングルベッドにそれぞれ騎士達が横たえられていた。皆気持ちよさそうな寝息を立てており、シーツの上で動く様子も見える。
間に合ってよかった。全員無事だ。
「レンテオさん、起きてください。寝ている場合ではありません」
一番手前のベッドに寝ていた黒髪の彼を揺する。よく眺めると髪と同じ色の猫耳と尻尾が出ており、相当リラックスモードだ。
獣人ってこんな感じなの?レンテオさんはヴォルランじゃなくて猫だったのか。
可愛いかも、だなんて思っている余裕はない。いくら声をかけても夢から覚めないままで、ふわふわと酔っている。
そのとき、ベッドルームの棚にティーカップが並んでいるのに気がついた。茶葉を確認し、ピンとある考えが浮かぶ。
これを使えば、酔いを覚ませるかもしれない。
素早く小袋を開けて新緑の葉っぱをつまみ、尖った牙の覗く口に期待を込めて放り込んだ。
すると、無意識に葉を噛んだレンテオさんが勢いよく目を開けた。
「ぶはっ!?まっず!」


