悪女のレッテルを貼られた追放令嬢ですが、最恐陛下の溺愛に捕まりました



「どうして一緒に来なかったんですか?ベルナルド様が薬を作るよう命じなかったら、あの子は助からなかったかもしれないのに」

「ヒトは獣を嫌う。怯えられるだけだ。薬を作ったのはお前なのだから、俺が顔を出す必要はない」


 はっきりした物言いは諦めているようにも聞こえた。もしかしたら、周囲が畏怖して近づかないだけではなく、陛下も他人を拒んで距離を取っているのか?

 どうして孤高の道を自ら選ぶのか。はじめからひとりでいようとするわけがない。

 過去に、他人に受け入れてもらえないと悟ったから?この人は、きっと悲しい経験をしてきたんだ。


「ヒトの心がない、なんて決めつけて申し訳ありませんでした」


 玉座の前で、片膝をついたまま頭を下げる。


「ベルナルド様は命の重さをちゃんと知っているのに、勝手に失望して怒って、傷つけました」


 ふと、目の前に影が落ちた。あごに手を添えられて引き上げられる。