本館から倉庫の様子をうかがうと、見張りは二人に減っていた。会談の時刻が迫り、応接室に人手が集まっているのかもしれない。
「すみません、至急お伝えしたい連絡があります」
見張りに近寄り、声をかけた。メイド服の私に視線が集まる。
「幹部が、作戦に変更があるから呼んでこいとおっしゃっています」
「なんだって?もうルビ草のエキスをとり始める時間なのに、今さら変更だと?」
「はい、とても急いでおられました。会談の開始時刻が遅れれば、エピナント国のゲストたちに怪しまれてしまいます」
焦らせて正確な判断を鈍らせたのが効いたのか、見張りは急いでその場を離れた。
完全に姿が消えたのを見計らって倉庫に忍び込む。中には箱がいくつも積み上がっていた。もちろん、詰まっているのはルビ草だ。
私が届けたもの以外にも、こんなにあったなんて。見張りが戻る前に焼却炉まで運ばなきゃ。
メイド服のエプロンをふろしき代わりにして、できる限り多くのルビ草を包み込んだ。急いで外に出ようと抱え上げる。
「おい」



