翡翠の森





・・・


『はぁ……』


心地いい疲労感に襲われ、アルバート――ロイは地面に大の字になった。


『体力ないなー、お前』


光が遮られたと思うと、レジーが呆れてこちらを見下ろしている。


『仕方ないだろ。レジーの方が年上なんだから』


ムッとして言い返したが、彼はニヤニヤするばかりだ。
隣に腰を下ろした、レジーを盗み見る。
5、6歳も離れていれば、体の大きさも力の強さも敵わない。
何よりロイは、こんなに全力で遊んだことがなかったのだ。


『そっか? お勉強ばっかしてたんじゃねーの』

『お前はもっと勉強しろ、レジー』


いつから聞いていたのか、ロドニーが口を挟んできた。
それを受けたレジーが、べーっと舌を出す。


『……まあ、それもあるけどね』


そんな子供らしい仕草に苦笑しつつ、元の生活を思い出して憂鬱になる。


『……お前、いつまでいられるんだ』


それを察したのか、レジーがそう問いかけてきた。


『……分からない。ずっとここにいられるかもしれないし、もうすぐ帰らないといけないかも』


はぐらかしたのではない。
本当に分からないのだ。
もう要らないと思われて、ずっとこのままなのか。
何らかの利用価値ができて、呼び戻されてしまうのか。


『……あっそ』


不満そうにレジーが鼻を鳴らす。
曖昧な返事に苛ついているのではなく、寂しがってくれているのだと伝わってきた。