ミツルや真由ちゃんもついてきたので、あたしたちは6人で例の駄菓子屋さんに入った。
お店の奥の個室には、今日も他の生徒はいない。
タバコの匂いがしみついた、お世辞にもきれいとは言えない部屋。
あたしだって、もし健吾と知り合っていなければ、ここに来ることはなかったと思う。
今日は真由ちゃんがいるので、あたしは健吾の隣じゃなく真由ちゃんと並んで座った。
「アキさん、最近は何してたんですか?」
部屋をきょろきょろ見回しながらたずねるミツルに、「さあ」とそっけなく答えるアキさん。
「秘密主義っすねぇ」
「こいつの秘密主義はガキの頃からだ」
健吾の言葉に、アキさんは小さく笑った。
「お前がバカ正直すぎるだけだろ」
「褒めてんのか?」
「どうだろうな」



