健吾の大きな手が、あたしの服の下にもぐりこむ。

その早急な仕草に戸惑いつつも、あたしは健吾の首に腕をまわす。
 

肌を這う舌が、探るように動く指が、あたしを溶かすほど熱い。


溶けてしまえばいいんだ。


このまま何も考えられなくなって

健吾を好きだという想いだけが残ればいい。
 



健吾はもどかしそうな手つきで、下着の上からあたしの胸に触れた。


声が出そうになって思わず唇を噛むと、健吾の舌があたしの唇を割って入ってきた。


荒々しい仕草とは真逆の、優しいキスに翻弄された。
 


あたしの目のふちから、涙が流れ続けている。

それは止まることがなく、枯れることもない。
 


愛してる……。


健吾を、愛してる……。