放課後、あたしはもう一度、アキの入院している病院にやって来た。 やっぱりアキから逃げてちゃいけない。 真実を知ってしまった以上、このままじゃいられないから。 病室の前に立つと、気が遠くなるほど緊張して足が震えた。 あたしは深く息を吸い込んで、ドアをノックした。 「はい」 返ってきたアキの声。 ゆっくりとドアを開けた。 「……莉子?」 ベッドに横になっていたアキは、あたしを見ると目を見開き、体を起こした。 アキだ…… アキがいる。 当たり前のことなのに、それが奇跡のように感じる……。