「指輪でいいか?」


「……え?」
 


不意打ちで当てるなんて
ずるい。


胸が、トクンと鳴った。



「なん…で……」


「ミツルたちのブレスレット、うらやましそうに見てただろ?

だからたぶん、ペアで着けられる物が欲しいんだろうなって思ったんだよ」
 


健吾、すごいよ……。

そこまであたしのこと、わかっちゃうなんて。
 


世界で一番大好き人に、こんなにも見透かされて。


あたしはどんどん健吾から離れられなくなりそうで

もう怖いくらいなんだ。