「けっこう遅い時間まで騒いじゃったね。健吾、疲れてるのにごめんね」
「いや。いい気分転換になったよ」
そう言いながら健吾は、一枚の写真を壁に貼った。
それは、こないだの健吾の誕生日にみんなで撮ったもの。
真由ちゃんがプリントアウトして、今日集まった全員に配ってくれたんだ。
写真の端には、アキもいる。
もう2ヶ月も会っていないけど、何してるのかな。
そう思ったけれど、健吾の前でアキの名前を出すのはやめておいた。
あたしが帰る準備をしていると、健吾はダウンジャケットを着て家の鍵を持った。
「あっ、送ってくれなくてもいいよ。ひとりで帰れる――」
「送らせろって」
あたしにデコピンする健吾。
……そんなカッコいい顔で言われたら、ついつい甘えたくなっちゃうじゃん。



