差し出された手を拒否するように、あからさまに体を強張らすあたし。 ――『俺、好きな女いるから』 ちょっとした一言なのに、どうしてこんなに動揺してるんだろう。 気まずくて息が止まりそう。 「莉子」 「は、はいっ」 「パンツ見えてる」 「……え? きゃぁぁっ!」 半分パニック状態でスカートを直すあたしに、めずらしくケラケラと笑うアキ 「冗談だっつーの」 「ふぁっ!」 思わず変な声が出てしまった。 アキの手がいきなり、あたしの肘をつかんだから。