「え?」


「あたしたちが来たときには、すでに一人いたんだよ」
 

真由ちゃんが目配せした方向を見ると、そこには。


「アキ……」
 

両手をポケットに入れて、塀にもたれるアキの姿。


降りそそぐ朝日の下、まぶしそうに目を細めていた。



「アキ……待っててくれたの?」
 

胸が熱くなって、声が震える。
 

どうして
この人はこんなにも

いつだってあたしを支えてくれるんだろう。



「ありがとう……

あたし、アキには本当にいっぱい助けられてるよね。いつも、いつも……」