「さあ、もう寝ろ。
今日は疲れただろ?」
健吾はあたしのおでこにキスすると、自分だけソファに移動した。
健吾が隣からいなくなると、強烈な心細さが胸に広がった。
「……手、つないでてほしい」
「は?」
ソファの上で体を倒しかけていた健吾が、素っ頓狂な声をあげる。
あたしは小さな声で言った。
「ひとりで眠るのが怖いから……健吾と一緒がいい」
健吾の顔にひきつった笑いが浮かぶ。
「いや、お前な。俺も一応、18の男だってこと忘れてねぇか?」
「……わかってるよ」
「だったら、俺がそっちで寝るのがどういうことかわかるだろ?
自分を止める自信がねぇから、ソファに来たのに」
「じゃああたしが、そっちに行く」
「それじゃ意味ねぇだろーがよ」



