……どうするんだろう、これから。
 
健吾と離れたくない一心で逃げてきてしまったけれど。


お母さんが今頃どんなに怒っているか、考えると気分が重い。
 

そして何より、自分たちのこれからを考えると怖かった。


明日さえも見えないという恐怖。



「じゃあ、行くか」

「え?」
 

立ち上がった健吾を見上げ、あたしは目を丸くした。


「行くって、どこに?」

「泊まれるとこ探すんだよ」

「なんで? お金がもったいないよ。ここで朝まで時間つぶせばいいじゃん」
 

健吾は困ったように微笑んだ。


「この格好じゃ、無理だろ」

「あ……」
 

制服姿のあたしたち。

どこから見ても高校生のふたりが、ファミレスなんかで夜を越せるわけがない。