「んじゃ、そろそろ行くか」 健吾が横目であたしを見下ろして、ニヤッと笑った。 「学祭。残り時間少ねぇけど、全部回るぞ」 「……うんっ」 学園祭は、あと2時間ほどで終わる。 だけどあたしと健吾の時間は 今始まったばかりなんだ。