ドアに体をすべりこませると、玄関からすぐ台所につながっていた。
4人掛けのテーブルにカップ麺が積まれていて、奥には6畳ほどの洋室と和室が見える。
「ほら。タオルと着替え」
「あ、ありがとう」
「この部屋使っていいから」
健吾はあたしを和室に入れ、自分は洗面所の方に歩いて行った。
なんだかとんでもないことになっちゃったな……
と思いながら、あたしはふすまを閉めた。
ひとりきりになった和室で、濡れた体をふきながら部屋を見回す。
限りなく物が少ない物置、とでもいえばいいんだろうか。とにかく生活感のない部屋だった。
空っぽの本棚や、段ボールがひっそりと置かれているだけ。
そんな部屋のすみに、ある物を見つけて視線をとめた。



