シンデレラは、ここにいます。〜嘘恋〜


空くんはきっと

辛そうにしてる私を

連れ出してくれた



「アレ?恋々ちゃん打ち上げ行かないの?」

「みんなで行くの楽しみにしてたのに…」

「えー、恋々ちゃん行かないの?」



「うん
ごめんね…
足、少し痛くて…」



「恋々ちゃん大丈夫?」

「まだ痛い?」

「残念だけど無理しないほうがいいかもね」

「恋々ちゃん、また今度ね!」



「ごめんね
私が足引っ張って負けちゃって…」



「そんなことないよ!」

「そぉそぉ、気にしないでよ!」

「おだいじにね!」



「じゃあ、オレも行かない
送ってく…」



雨登くん



「えー!雨登くん来てよ!」

「雨登くん行かないなら私も行かないかな…」

「私も!」

「私も!」



みんな雨登くん目当て



「私は、大丈夫だから…
だから雨登くん行って来てよ!」



「空?」



「え?」



「空と帰るの?」



「…」



うん…

ダメかな?



「やっぱ、空なんだ…」



雨登くんの声は力がなかった