雨登くんに手を引かれて

雨登くんの布団に入った



私は境界線を越えた



雨登くんの匂い

雨登くんの温もり



ドキドキ…

ドキドキ…



雨登くんの浴衣の衿が乱れてて

雨登くんの胸元が見えた



ドキン…



「恋々…緊張してる?」



「うん…

でも、雨登くんの近くにいたい

手だけじゃ…ヤダ…」



「かわいい…恋々…」



ーーー



雨登くんが優しくキスしてくれた



ドキドキ…

ドキドキ…



1年前

雨登くんと本当に付き合った日



雨登くんがキスしてくれた



この1年で

何回もキスしてくれた



雨登くん

2年目は?

2年目もいっぱいキスしてくれる?



「恋々…ごめん…

オレ、嘘ついてた…」



ドキドキ…

ドキドキ…



「ん…?なに?」



やっぱり

好きじゃない

とか?



ヤダ…

そんなの



雨登くんの浴衣をギュッて掴んだ



「ごめん…

さっき、用意してないって言ったけど…
ごめん…用意してた

恋々がダメだったら
絶対しないつもりだったけど…」



それって…



ドキドキ…

ドキドキ…



雨登くんが用意したもの

何かわかったら

鼓動が早くなった



「うん…

雨登くんは?

雨登くんがしたかったら
いいよ…」



ドキドキ…

ドキドキ…



「うん…
恋々のこと好きだから…大切にしたいし…

恋々のこと好きだから…したい…」



ドキン…



身体が熱くなった



「いいよ…」



「恋々…好きだよ…
…大好き…」



ーーー

ーーー



ドキドキ…

ドキドキ…



雨登くんに握られた手

雨登くんに塞がれた唇



ーーーーー



ドキドキ…

ドキドキ…



私なのに

私じゃないみたい



ーーー

ーーーーー



ドキドキ…

ドキドキ…



全部、雨登くんのものみたい

全部、雨登くんのものにして



「恋々…大好き…

ずっと一緒にいようね…」



ーーーーー

ーーー

ーーー



「うん…雨登くん

私も大好き…

ずっと…好き…」



ーーーーー

ーーーーー

ーーー



雨登くんと溶けていく

甘く

甘く



本当の恋